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仕事のスケジュールがつまりぎみで、気分もなんだか窮屈になっていたつい先日、仕事の打ち合わせの帰り道に思いたってあるブティックに飛び込みました。
ブティックの中には色とりどりのプリントのワンピースやブラウスが並んでいて、まるで水族館のようです。わたしはその間をいったりきたりして、夢のような布の中を泳ぐように、目から皮膚から呼吸しました。
透けるようなコットンの布、可憐な花のプリント、シルクの光沢、手仕事の刺しゅうやクラシックビーズのきらめき──。わたしが思う、およそ美しいと思う世界がわたしに元気をチャージしてくれます。10年着まわしのできる一着より、今年だけが嬉しい一着がなによりも大切な時がたった今なのです。わたしは、そんな中で一番に目に入ったジャケットを買いました。フンワリとふくらんだシルエットの面白い織りのブルーのジャケットです。クセのあるデザインではあるけれど、それだけに夢があります。あるデザイナーが具現化した夢に共感して、その夢をわたしは買うのです。

夢はわたしの生きる力です。ドキドキする心臓の鼓動がわたしが夢に向かう足音です。美しさはわたしの夢です。忙しく乱暴な毎日からは美しさは生まれて来ない事を、忙しくなる度に知っているのに──。
夢を見続けるためにわたしがするべき事、それを考える時間に少しだけ有余をくれた青いジャケット、わたしの部屋のクローゼットの前に掛かって、わたしを見ています。
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