先日、会社の女の子たちと話していて、女はなぜ長生きなのか? という話になった。「女はよく泣くから、ストレスを溜めずに済むんだって。それがどうも女の長生きの秘訣らしいよ」。私が前に何かで読んだ話をすると、彼女たちはウンウン頷き、自分たちの“泣き”について赤裸々に語り出したのだった。 「私も月に一回は、絶対ひとりで大泣きしちゃうなぁ」「あたしなんてマジ、週イチー」。あまりにも衝撃的な真実の激白に、目がテンになってしまう。だが、私の本当の驚きは、(え!? 私だけじゃなかったの!?)という類いの驚きであった。彼女たちは仕事をテキパキこなす、いわゆる出来る女たちである。みんな表面的には楽しく生きているようでも、家に帰ればしくしく泣いているだなんて、なんのかんのいっても、女は繊細な生き物なんだなぁと思う。

| |
 |
|
ブルーになることもあるけど、
そんな時はウマイものを食べるに限る (c)たかのてるこ |
「じゃあさ、泣くときは何が原因で泣く?」と尋ねると、みなは口々に言った。
「別に。なんかふと虚しくなってきて、後はひたすら泣くだけ」「そうそう、『あ、今、泣ける!』と思ったら、ここぞとばかりに泣いちゃう」。ウーム、おかしい。おかしすぎる。これまた私と同じようなモノではないか。ただ私の場合、“泣き”のテーマソングが存在するのである。それは何を隠そう、尾崎豊の『十五の夜』。尾崎は私が高校生のころ流行っていたのだが、当時はあの世界観が苦手で、全然好きになれなかった。なのに、十五歳の二倍の年になった今聞くと胸がキュンとし、甘酸っぱい気持ちが蘇ってきて、無性に泣けてしまうのだ。
「大音量で2時間ぐらい『十五の夜』を聞いてるとグッときて、『盗んだバイクで走り出す〜♪』って絶叫しながらオイオイ泣いちゃうんだよね」。すると、Mちゃんが目を輝かせた。「あ、やっぱ道具、使ってる?」。道具ぅ!? “泣き”にテーマソングがある私も私だが、“泣き”に道具があるなんて初耳だ。それってタマネギのこと? それともペンチとか使う痛い系? 私の予想をよそに、Mちゃんは言い切った。

| |
 |
|
| |
やっぱり笑顔がイチバン!
(近所の定食屋さん御夫婦) |
|
「泣き道具といえば、当然、鏡でしょう」。カガミぃ? しかし、一体どうやって? 「夜中、鏡に映った自分を眺めてると、自然とウルウルしてくるじゃん」「“泣きどき”に使うと効果バツグンだよねっ」。みなが嬉しそうに鏡の使い方について語り合っているのを見て、この人たちのどこが繊細なんだ? と思う。だが、聞いていてハッとした。私も一通り泣き終わった後、泣き顔を確認するクセがあったのを思い出したからだ。「ゴメン、私もやっぱ、鏡見てるわ…」と正直に告白すると、全員にツッコまれた。「あったりまえだよ! それでこそ女だっつうの!」
やれやれ。女がなぜ長生きか、それはやはり、女が図太いゆえであった。私はときどき、オイオイ泣きじゃくれない男の人たちが可哀想になるぐらいだ。そう、泣くのは気持ちがイイ。あの、泣いた後のスッキリ爽快気分を、どう表現すればいいだろう。まさに心の洗濯という感じではないか。そうと分かったらもう、泣いて泣いて泣きまくるぞ! そして、それと同じくらい、笑って笑って笑いまくってやる! ストレスを溜めず、健康で長生きするためにもね!!
|