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大切な人に伝える“ありがとう”

『携帯メールは外出先より自宅でーー。電話やパソコンが身近にあっても、携帯メールで連絡する習慣が定着しつつあることが、博報堂の調べでわかった。最も頻繁にメールをする場所は「自宅から」が38%で、「職場・学校」24%、「外出先」18%を上回った。よく送るメール内容は「ありがとうメール」で、76%が経験。次いで「遅れます・遅れそう」「おめでとう」を伝える内容だった』と、11月6日付の朝日新聞は伝えています。「ありがとう」の言葉が電波に乗って日本の空を行き交っていると思ったら楽しくなりました。
日本人が一番好きな言葉は「ありがとう」だそうです。そして「ありがとう」は何度言っても言いすぎにならない言葉といわれています。言ったほうも言われたほうも、心豊かになる言葉のようです。

ありがとうは人に言うだけでなく、物に対しても言うことはありませんか? オートバイの好きな人は愛車にもありがとうといっていますし、パソコンを使う仕事の人で一日の終わりにパソコンに向かって「今日も一日、いっしょに働いてくれてありがとう」という人も知っています。
ありがとうを言う回数と、心の豊かさは正比例しているように思います。ありがとうをたくさん言っている人は、その数だけ幸せを味わっているのです。もしあなたがハッピーでなければ、ありがとうをたくさん言うようにするとよいですよ。

ありがとうを大切な人に伝える時、日本人の場合は、感謝の気持ちはもちろん、より強い思いがそこにあるように思います。そう感じたのは、2000年8月12日、バレンツ海で沈んだロシアの原子力潜水艦クルスクの乗務員、ディミトリー・コレスニコフ海軍大尉が残した遺書について書かれた文章を読んだ時です。彼はクルスクに乗り込む前に、妻オルガにあてて、まるで自分の運命を予測していたように一つの詩を書いていました。その内容は、おおよそ次のようなものです。『「妻に愛しているという時間を」 私の死の時が来たのならば今はそのことを考えないようにしているけれども、妻に君を愛しているという時間を与えてほしい』 日本人の場合、「妻にありがとうと言う時間」をと言うのではないかしら、と思いました。
これからの人生、積極的にもっと心を込めてありがとうを言うようにしたいものです。このページを読んでくださっているあなたにも。このページを作って下さっている方にも、心から感謝申し上げます。ありがとうございます。

岩下宣子(現代礼法研究所主宰・マナーデザイナー)

 

 

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