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澤畠久枝
6歳と3歳の男の子を持つ37歳の母。夫の海外赴任に伴い、2004年4月からジュネーブへ。現在、育児の傍ら現地語であるフランス語習得のため、勉強中。

◆地球のどこかで
暮らしエッセイ

ジュネーブの空から

初めての長期海外生活。
ジュネーブでの暮らしは、まだ始まったばかりです。

ママのリフレッシュ休日

ボンジュール!

9月のとある日曜日。私は、ジュネーブ日本倶楽部主催の、恒例のイベント「ジュネーブの歴史探訪」に参加してきました。
前回、春に行われた旧市街を中心に探訪するツアーには、まだこちらに来て間もなかったので参加できず、来年の春に参加予定です。今回は、ジュネーブの歴史を外周から探ってみるという企画で、案内人は、元牧師をされていた、ジュネーブの歴史にも詳しいK先生。歴史が凝縮された資料と、明快なガイドに感動した前回の参加者も多いこのツアーでは、バスやトラムを乗り継ぎ、徒歩だけで7キロも歩きながら、様々な参加者との交流を楽しむことができました。

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国連欧州本部前の椅子

その中で特に印象的だったものをご紹介すると・・・。
まずは、国連広場の巨大な椅子。1997年12月にカナダのオタワで、対人地雷禁止条約が締結された時につくられたもので、脚が一本欠けていました。地雷の被害を象徴しているのだそうです。

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品川寺の鐘

また、この広場には、日本と深く関係するものがありました。東京・品川区にある品川寺(ほんせんじ)の鐘の複製品が寄進されていて、鐘を鳴らすことが出来るのです。実は、品川区とジュネーブ市は姉妹関係を結んでいて、交流が続いています。そのきっかけになったのがこの鐘というわけです。
この品川寺の鐘は、1867年・パリ、1873年・ウィーンの万国博覧会に出品されたのですが、そのまま紛失してしまったのです。その後、1873年にグスタヴ・ルヴィリヨが美術品収集のため、アールガウでそれとは知らずにこの鐘を購入しました。後になってその由来がわかり、1930年、品川寺に返還されたのです。
寺側は感謝のしるしとして石灯籠を寄進し、1991年、改めて鐘の複製品がジュネーブに贈られました。国連欧州本部の周りには、国際機関の建物が集中しており、日本人も多く働いていて、「この鐘が聞こえてくると、里心がついてしまってねえ」と言う方もいるそうです。

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ジャン・カルバンの墓石

そして最も印象的だったのが、カルバンのお墓。
ジュネーブで始まった宗教改革運動が、全世界に影響を与えたことは、皆さんもご存知のとおり。その歴史に残る人物の中に、ジャン・カルバンがいます。このカルバンのお墓が実に簡素だったことには驚きました。
「目立たない、質素なものにしてほしい」というのが、彼の遺志だったそうです。柵の中の墓石は、1830年、カルバン信奉者というオランダ人が作ったもので、1999年の改修で、標識と取り囲むタイルがつけられたとか。

ジュネーブは別称「難民の町」とも呼ばれていたそうで、この宗教改革の頃、たくさんのプロテスタント難民を迎え入れました。今でもスイスでは難民受入をしているようですが、年々法的拘束力等が厳しくなってきているようです。
戦争などで家族を失い、家を追われる難民のニュースが、途絶えることのない今の世界情勢・・・。「難民」という視点が、私の中に強く印象づけられた今回のツアーでした。
リフレッシュになれば……という夫の配慮で実現した貴重な体験。心豊かな一日を過ごすことができました。家族の協力のお陰さま。改めて感謝!

オルヴォワール

 

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