◆日本と似ている? スリランカの新年の迎え方
◆結婚式
◆結婚式−2−
◆伝統の行方は????
◆突然の別れ
◆空腹の日々
◆ワンダーランド
◆2つの顔
◆2度ある事は・・・
◆ほこり多き街
◆厚い壁
◆雨の季節
◆音もなく忍び寄る恐怖
◆迷路の中の宝たち
◆Mamaと呼ばないで
◆頭は使いよう
◆洗面器の底の楽園1
◆洗面器の底の楽園2
◆季節はずれのクリスマス
◆5年に一度の熱い季節
◆とうとう上陸
◆楽しい道中

武田泰子
1965年、東京都生まれ。小さいころから外国が大好きで、これまでに訪れた国はおよそ30カ国。「給料をせっせと貯めては、旅行につぎ込み、あちらこちらと飛び回ってきた」と言う。その好奇心に加えて、ボランティアへの思いが高まり、8年前、一般企業を飛び出し、フィリピン、旧ユーゴスラビアをはじめとした国々で人道支援活動などを経験。現在、NGO(非政府機関)に所属する夫に同行し、スリランカでの支援発掘に力を注ぐ。海の向こうでの生活はまだまだ続く。

◆地球のどこかで
暮らしエッセイ

ウキウキ地球ウォーカー

さまざまな国での暮らしを経験。
支援活動に奔走する毎日を送る武田さんです。

2つの顔

photo01

豪邸。半端ではない豪華さ。この家の周りには、手入れが行き届いたブリティッシュガーデンがある

住んだ地域がたまたま高級住宅街ということもあり、裕福な暮らしばかりを目にしてきた。私のように根っからの庶民にとっては、広大な敷地にぽつんと立つ大きな家や住人数以上の高級車、そして何人もの使用人を雇うような生活を見続けていたら、感覚が麻痺しそうになる。「もっと普通のヨルダンを見たい」という気持ちが強まり、現地を良く知る友人に頼んで案内してもらった。

photo02

丘と谷。パレスチナ難民が多く住んでいる谷と、高級住宅街へ続く丘

初めは、現地NGO(非政府機関)の事務所を訪問。これまで私は、ヨルダンを拠点にイラクへの支援を行っている国際的な団体ばかりを見てきたので、NGOの事務所はとても新鮮だった。そこでは、パレスチナ難民の女性を対象にした自立支援を行っていた。女性の社会進出を推し進める事業なども実施していて、男性を重んじるイスラーム社会においては、かなり挑戦的な活動に取り組んでいた。
ヨルダンに住むパレスチナ難民の家庭にも訪問することが出来た。その地域は、ちょうど、高級住宅街を見上げる谷にあり、多くの難民が寄り添うように暮らしている。生活ぶりは、これまで見てきた光景とは大きく違い、こぢんまりとした建物に、何人もの家族が暮らしている。質素な生活ではあるが、みんなで囲んで食べるお母さんが作った愛情たっぷりの伝統料理は、何とも言えない温かさで満たしてくれた。

photo03

死海。死海に沈む夕陽。そこは、イスラエルのパレスチナ暫定自治区だ

私の住む家の大家さんが食事会を開いてくれた時のことだった。初めて、過去を語ってくれた。そのお城のような家に住んでいる人たちも、実はパレスチナからの難民。それまで私は、豪華で贅沢な生活を見て、「何の苦労もしていない」と思っていた。しかし、彼らは着の身着のままで祖国を追いやられ、何もないところから苦労を重ねて今の生活を築き上げてきたのだ。奥に隠された世界に、私は衝撃を受けた。
中東では、イラクをはじめ、イスラエルやパレスチナなどまだまだ不安定でさまざまな問題を抱えている。一日も早く、人々が心から笑える日が来ることを祈るばかりである。

 

Page up

 

Copyright (c) 2001-2007 Rissho Kosei-kai. All rights reserved.