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◆地球のどこかで 暮らしエッセイ
さまざまな国での暮らしを経験。 支援活動に奔走する毎日を送る武田さんです。
ワンダーランド
ペトラ遺跡の谷。細い渓谷を抜けるとその先には壮大な遺跡が立ち並ぶ
ヨルダンは中東諸国の中でも治安が安定しているため、多くの国際援助機関がここを拠点としてイラクへの支援活動を行っている。一方、ここ数年、観光客が大幅に減少してしまい、現地の人たちはとても悲しんでいる。 私がヨルダンに入ったのは9月。夏の暑さがまだまだ続き、サングラスがないと外出できないほど日差しが鋭かった。実は、期待も興味も薄いまま、ほとんど下調べもせず、とりあえずガイドブックを片手にやってきた。しかし、日本の4分の1ほどの大きさしかない国土には、思わず立ち尽くしてしまうほどの絶景が点在していた。アラブ世界と言うと、トルコやエジプト、イスラエルなどが旅行先としては人気があるようだが、ここヨルダンも長い歴史の中で自然や人の手によって造りあげられた「宝」が数多く存在する。
砂漠の地、ワディラムに昇る朝日。その幻想的な時間はあっという間に過ぎていく
首都のアンマンを抜けると、一気に建物が少なくなり、広大な荒野や谷が目に飛び込んでくる。その雄大な景色は、国土が狭いことを忘れさせるほどだ。一言で表現すると、「岩と砂の大地」だが、場所によっては違う表情を見せてくれる。そんな無機質な景色の中に、時折ベドウィン(遊牧民)のテントが現れ、よく見ると羊やラクダが埃にまみれて丸くなっている。見慣れるまでは、羊と砂山の区別がつかなかった。遺跡が大好きな私にとっては、休む暇がない。真っすぐの道を車で走っていても、道路の脇にひょっこり現れたりする。郊外に行くと建物がほとんどないので、地平線に沈む夕陽はとにかく素晴らしい。
旅行好きの人なら、ヨルダンと言えば、泳げない人も必ず浮かんでしまう死海、映画『アラビアのロレンス』の舞台になったワディラム、世界遺産のペトラなどが思い浮かぶだろう。しかし、それらだけでなく、訪問者を楽しませてくれるヨルダンのたくさんの「宝」を私は目にした。皆さんもぜひ一度、時間をたっぷりとってヨルダンを訪れてみては。 渡航される際は、外務省の情報をご確認下さい。
過去(手前のカラク遺跡)と現在が共存している国
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