●世界最大の屋外博物館・ルクソール
エジプトはどこへ行ってもすばらしい遺跡があるが、特に古代エジプトの都市テーベの遺跡があるルクソールは、世界最大の屋外博物館であり、世界の遺跡の約三分の一がここに収められているという。
一日半かけて廻った遺跡は計九ヶ所。カルナック神殿、ルクソール神殿、スフィンクス参道、王家の谷、貴族の墓、メディネット・ハブ、メムノンの巨像、ハトシェプスト女王の葬祭殿(デイル・エル・バハリ)、ラムセウム。これだけ廻ってもルクソールの遺跡の全てを巡ることはできない。歴史のことをあまり知らない私も、巨大な遺跡を目の当たりにして、ただひたすら感動!
古代の人たちがどうやってこんな巨大で美しい石の建造物を作ったのか? 現在の最新技術でもこのような建造物を造ることは難しいと言う。宇宙人が造ったという説もあると聞き、そうかもしれないなと古代エジプトに想いを馳せてみる。
●エキサイティングなナイル川遊覧
手漕ぎボートから五星クラスの豪華客船まで、ナイル川遊覧の楽しみ方はいろいろあるが、私たちは手頃な価格で楽しめる、ホテル主催の帆船で行くバナナ島観光二時間コースに参加した。夫と私、そして船頭さんと手伝いだという少年の四人を乗せた帆船で、ゆったりと流れるナイル川を楽しみながら、バナナ島へ向かった。島をゆっくり歩き、もぎたてのバナナを食べた後、再びボートに乗り込む。川中まで行きボートを停泊させ、船頭さんが紅茶を淹れてくれた。ナイル川を眺めながら飲む紅茶の味は格別だ。
マストを一杯に張ってホテルへ向けていざ出発と思いきや、マストを広げた時に裂けたらしい。「すぐに修繕するからちょっと待っていて」と船頭さん。布と糸を刺した針、そしてナイフを持って、スルスルッとマストに登って行った。
川岸でサッカーをする子供たちや船頭さんの作業を眺めているうちに三十分が経過。予想以上に手こずっているらしい。船頭さんはマストから一旦降りて何枚か服を脱ぎ、今度は少年とともにマストに登って行き、それから三十分以上経ってようやく修繕が終わった。修繕が終った時は、とっぷり日が暮れており、おかげでナイル川に沈む夕日をゆっくり眺めることができた。
作業が終ったと同時に、合わせたように風が完全に止み、マストを一杯に張ってもボートは全く動かない。「こういうのも旅のハプニングだよね」と夫に言いながらも、内心いつになったらホテルに戻ることができるのか?と不安になっていた。夫は全く動じる風でもなく、ナイル川をぼんやり眺めている。
船頭さんの指示で夫と私が舵取りをすることになった。船頭さんと少年が必死で櫓を漕ぐ。ボートはゆっくりとホテルに向かって進み始めた。ナイル川に月光がぼんやりと射し、星が瞬いている……。かなりロマンチックな状況だが、楽しめる余裕は私にはなかった。ホテルに帰り着いたのは出発してから四時間後。帰りが遅い私たちを心配したのか、ボート乗り場には数人の男性が待っていた。船頭さんが皆に遅れた理由を説明していると、船頭の元締めのような男性が声をかけてきた。それはねぎらいの言葉ではなく「二時間の延長料を払ってほしい」と言う。「払う理由はありません」と答えると、言ってみたかっただけなのか、その男性もそれ以上何も要求することはなかった。
●夫は、旅そして人生のベストパートナー
夫は私の人生のパートナーであり、旅のベストパートナーでもある。夫は感情表現が豊かではないが、一方何かトラブルが起きても、ちょっとやそっとのことじゃ怒ったり慌てたりしない。だから何かあっても妙な安心感がある。旅にハプニングはつきものだが、どんなハプニングも夫と一緒だと楽しい思い出に変わり、夫と結婚して良かったと再認識する。今回のエジプト旅行もそんな旅だった。
参考:エジプト観光局 http://www.egypt.or.jp/index.html |