全身指圧編
日ごろから肩こり、腰痛に悩まされている私。仕事から疲れて帰ると「ちょっとでいいから揉んでぇ」などと家族に言うのが日課でした。家族も最初は「あぁ、凝っているね」「大丈夫?」など、優しい言葉をかけてくれたけれど、最近では「またぁ?」などと言いながら渋々揉んでくれるのです。
そこで!「いいもん! プロにやってもらうから!」と、OLなどに人気の指圧サロンに出かけました。ビルの9階にあるサロンは、15分コースから1時間コースまでさまざま。私はもちろん1時間コース。一歩入ると、若い男性スタッフと女性スタッフが「いらっしゃいませ〜、どうぞぉ」と、“癒し系”の笑顔で迎えてくれました。室内には、ラベンダーのような香りが漂い、静かにボサノバが流れていました。南国チックなムードに包まれた室内は、カーテンで仕切られ、他のベッドでは、足のオイルマッサージを受けている女性もいました。
「はい!こちらにどうぞぉ」と、スタッフのなかでも「超」がつくぐらい癒し系で笑顔の素敵な男性が、ベッドに案内してくれました。私はTシャツと短パンに着替え、いよいよ極楽の世界へ! まずはうつぶせになって背中のマッサージ。ベッドに穴が開いていて、そこに顔を入れると、いよいよ指圧開始。「肩や腰が凝りますか?」「背中が固いですね。疲れるでしょ」などと、笑顔の素敵な、あのお兄さんが声をかけながらぐーって指圧してくれる。「そうなんですぅ。わかりますぅ?」。私の心の中では、<もう、あなたは私のことをだれよりもわかってくれているわ〜。そうそう、そこが凝っているのよ!わかるでしょ?>ってな女王気分です。途中はすっかり熟睡してしまい、気づいたときは、足の裏のマッサージの最中で、「はぁい、あおむけになってくださぁい」と言われました。背中はすべて終了していました。あおむけになると、正面に時計が……。<あと5分で、極楽の1時間コースが終ってしまうではないか>。熟睡してしまった分、時間が早く過ぎてしまった気がしました。「延長、おねがいしまぁす」とカラオケボックスのようにはいきません。とにかく最後の仕上げは少しでも長く味わいたいと、いろいろとお兄さんに話しかけるのだけど、「はぁい!終わりでぇす」と笑顔で言われてしまい、終了。冷たいお茶を出してくれたのですが、そのときのお兄さんの顔は、<はぁい!飲んだら帰ってくださいねぇ>という満面の笑みでした。
肩も腰もすっきり。血の巡りもよくなったのか、体がぽかぽかして気持よくなりました。目の疲れがとれた気もしました。たった1時間の極楽世界。でも、日常のあわただしさから抜け出し、「だれか」の手を借りて気持よくなれるのだから、やらなきゃ損です! |