(監修 安養寺
恵・森利子バレエ団代表)


◇基本の角度
レッスンもいよいよ最後となりました。これまでのバーレッスンはいかがでしたか? 一つひとつは地味な動きですが、このバーレッスンでの基礎的な動きが身につくことで、フロアに立った時、メリハリのある優雅で力強い踊りができるようになるのです。一通りの基礎的なバーレッスンを学びましたので、いよいよバーを使わずフロアでのセンターレッスンへと進みます。センターレッスンでは、体を支えるバーがありません。実際の舞台に立っている気持ちで、より実践的な様々な動きをレッスンします。
フロアレッスンでは、観客席を常に意識してレッスンをします。重要なのは客席から見た踊り手の体の向きです。ソロで踊る時も、群舞でも、視線や体の向きや、指先の方向がしっかりと決めっていないと、観客に美しさは伝わりません。レッスンでもしっかり角度を意識した動きを心がけましょう。
図は、自分が舞台に立っているという前提で、頭上から見下ろしたときの角度を示しています。自分を中心に正面(観客席)を1とし、8つの方向に区切り、動く方向や視線、体の向きなど、さまざまなポジションを確認するための目安とします。
オヘソの方向・指先の方向・足の方向がどこを向いているかを意識することによって、美しく立体的に踊ることができます。レッスン中、鏡をよく見て、体の方向を常にチェックしてくださいね。
◇第1アラベスク
|
右脚を軸にして、右手を前に左手を横に伸ばします。
上げた方の脚を付け根から外側に開き、足先まで伸ばしましょう。上半身は起こして、まっすぐ指先を見ます。このとき、胸を反りすぎないように気をつけましょう。 |
◇第2アラベスク
|
右脚を軸にして、左手を前に右手を横に伸ばします。
上げた方の脚を付け根から外側に開き、足先まで伸ばしましょう。上半身は起こして、まっすぐ正面を向きます。体をねじりすぎないように。 |
◇第3アラベスク
|
左脚を軸にして、右手を前に左手を横に伸ばします。
上げた方の脚を付け根から外側に開き、足先まで伸ばしましょう。上半身は起こして、まっすぐ正面を向きます。 |
◇第4アラベスク
|
左脚を軸にして、左手を前に右手を横に伸ばします。
上げた方の脚を付け根から外側に開き、足先まで伸ばしましょう。上半身は起こして、まっすぐ正面を向きます。 |
◇バレエの楽しさと厳しさ、そして夢の世界
10回にわたって、バレエの一番の基礎であるバーレッスンをご紹介してきましたが、みなさんいかがでしたか?
実際に、森バレエ団でも大人の初心者を対象としたレッスン「シンデレラクラス」を行っています。主婦の方が多いのですが、みなさん日頃のストレスの発散や気分転換ができると、毎週レッスンを楽しんでくださっています。わずか1時間のレッスンですが、音楽に合わせて優雅に踊ることで、普段とは違う自分を発見できるのではないでしょうか。大人になってバレエを始める方も、ぜひレッスンではおとぎ話のお姫様になったイメージで、表情やしぐさも思いっきり優雅に楽しんでください。
私も子供の頃にバレエと出遭って以来、今でも舞台に立つ喜びは色あせていません。舞台に立つ時の緊張感、シフォンをふんだんに使った美しい衣装、きらめく照明……。日常生活では決して味わえない夢の世界を表現する喜びを知っているからこそ、日々のレッスンにも耐えられるのです。レッスンはいつも楽しいというわけではありませんが、<自分にしか表現できないことがあるはず……>と、自分の能力の限界に負けず常に努力することを怠らないよう心がけています。自分自身で限界を決めず、努力を惜しまないことは、決してバレエの世界だけではなく、どんな分野にもいえることだと思います。
みなさんは、このバーレッスンをとおして、夢の世界への扉を開いたところです。さて、その先にはどんな舞台が待っているのでしょうか。これからも一緒に、夢の世界を求めてがんばりましょうね。

バレエの公演で使われているステキな衣装を紹介します。
10.ロングドレス

夢のワルツ(安養寺恵)

森利子バレエ団の大人の初心者を対象にした「シンデレラクラス」で、
優雅なバレリーナをめざして、レッスンをはじめたソンミの体験ルポです。 |
早いもので、全10回のバレエレッスンが終わりました。初めは、音楽に合わせて体を動かすという、幼児でもできることができず、かなり焦りました。大人になって、どれだけ脳みそが凝り固まってしまったのか、嫌というほど思い知ることもできました。でも、子どものころにあこがれていたバレエという夢の世界を、大人になって味わえたことは、本当にうれしい経験でした。
私が参加させていただいているレッスンは、主婦の方が多く、みなさん忙しい中毎週欠かさずに参加されています。中には、私の母親より年上の方もいらっしゃいました。その方はとても楽しそうに、しなやかに踊られていました。とても美しく私の目に映りました。優雅な美しさとは、年齢に関係なく、心の持ち方や普段の心がけで磨かれるものだと教えられました。
10回のレッスンが終わりましたが、舞台に立つなどとははるかかなた。まだまだ、頭で理解できないと手と足を動かせない有様です。それでも、レッスンの中で、ちょっとしたしぐさに気を配ったり、優雅な気持ちで手や足を動かすことで、新しい自分を発見できたように思います。優雅とは無縁の私でしたが、少しは女性らしさを身につけることができたのでは……と、自画自賛しています。
これからも、バレエで味わえたおとぎ話のお姫様気分を忘れずに、優雅な美しさを追求していきたいと思います。
<スタッフ☆ソンミ> |
|
|