◆除雪ボランティア隊
「JENスノーバスターズ」
(前編)

◆除雪ボランティア隊
「JENスノーバスターズ」
後編)

◆アフリカへ毛布をおくる
運動(前編)

◆アフリカへ毛布をおくる
運動(後編)

◆農作業ボランティア
(前編)

◆農作業ボランティア
(後編)

◆森林の楽校(前編)
◆森林の楽校(後編)
◆BOOK MAGIC
◆絵本を届ける運動
◆山里の地域おこし
(前編)

◆山里の地域おこし
(後編)

◆フェアトレード(前編)
◆フェアトレード(後編)
◆楽器掃除ボランティア
(前編)
◆楽器掃除ボランティア
(後編)
◆ごみゼロ
ナビゲーション (前編)

◆ごみゼロ
ナビゲーション (後編)
◆新潟震災ボランティア
「おはなし隊」(前編)
◆新潟震災ボランティア
「おはなし隊」(後編)
◆上級救命講習(前編)
上級救命講習(後編)

何かできること探訪

更なるステップアップを目指すスタッフが、社会に目線を向け、
「何かできることはないか」を考え実践します。
生活のフィールドと発想の枠を広げるチャレンジです!

新潟震災ボランティア「おはなし隊」(後編)

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炎天下での作業を終え、水路の整備と地割れの補修作業を終えて記念撮影

2007年7月16日に新潟県柏崎市とその周辺に大きな被害をもらたした中越沖地震。被災地域の中でも、特に支援の手が行き届いていない地域に赴き、高齢者宅を中心に支援を実施している特定非営利活動法人JEN(以下、JEN)の新潟震災ボランティアに参加しました。

JEN公式ブログ 新潟支援速報


●ブルーシートは震災の象徴

ボランティアたちは十日町池谷の分校を改修したJENセンターに宿泊する。別山地区までは車で1時間半ほどかかる。なるべく作業に集中するため、食事はコンビニエンスストアを頼る。ただ、常駐スタッフの「体力が落ちていく」という悲痛な叫びを受け、朝食を自炊することにした。自主的に集まっているこの道のベテランたちの機動力は素晴らしい。早朝の野外での食事はとても楽しく、そして、支援先のお宅から頂いたナスの浅漬けが格別に美味しかった。

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常駐スタッフのために栄養たっぷりの朝ご飯を自炊。何でも美味しいのは池谷の空気のお陰

2台の車に分かれて別山地区コミュニティセンターへ向かう途中、ブルーシートが掛けられた家々が点在しているのが目についた。
「これでもだいぶ数が減りました。ブルーシートが少なくなっていくことで、復興が進んでいるんだという実感がありますね」と運転しながら語るJENの常駐スタッフは、すれ違う地元の人と幾度となく挨拶を交わしていた。
伺ったあるお宅の裏庭には、何枚ものブルーシートが敷き詰められていた。地割れに水が入らないように覆っていたのだ。一見小さな地割れだが、放置しておくと土砂崩れにつながりかねない。ボランティアたちは土木作業員となり、地割れを掘り起こし、あらたに土を加えて固める作業に汗を流した。
ブルーシートが取り除かれ、以前の裏庭の光景がいくらか蘇ると、「ありがたいねぇ。ブルーシートがあるだけで、地震を思い出して落ち着かなかったから」と、一人暮らしのおばあさんは安堵していた。
<少しでも心の重荷が減っただろうか>
ボランティアたちは慣れない作業に奔走しながらも、そう思ったに違いない。

 

●震災の傷痕を埋めるために

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地割れを掘り起こし、新たに土を埋め込む。一見小さい地割れも根は深い

震災当日の光景が目に焼きついて離れないでいるお年寄りは少なくない。家の中に入るのが恐ろしくて、夜になると駐車場で夜を明かしていたというが、猛暑の夏は蒸し風呂のようだったのではないだろうか。2ヶ月半が過ぎ、ようやく家の中で眠ることができるようになったという。
「大きく揺れて、大慌てで畑に飛び出したんです。屋根の瓦が鳥の群が舞い上がるみたいに飛び散っていました。そこらじゅうの燈篭が倒れ、裏山の木々がゆさゆさと震えている光景がどうしても忘れられない。すぐに思い浮かんで恐ろしくなります」
そのおばあさんは今でも二階が恐くて、上がる気にならないと言う。
別の一人暮らしのおばあさん宅に伺うと、近くに住む娘さんが来られていた。家全体が沈んだそうで、障子や襖が歪み、障子紙がビリビリに破れたという。家の裏側の地面が20センチほど沈んでいた。家のコンクリートの壁に入ったヒビが痛々しい。
「海のほうに引っ張られたんですよ」
沈んだ地面を差しながら、娘さんは何度もそう話す。近くに住んでいるという娘さんのお宅も、リフォームの最中に被災し、お子さんとの同居の夢が立たれてしまったという。落胆の色は隠せない。でも、精米機が無事だったことが何よりだったと、お米作りが続けられることを喜んでいた。

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家の裏側の段差を、土を盛り固め平たく修繕。見違えるようになって大満足

私たちは、娘さんのテキパキとした指示に従い、ご家族と一緒に沢山の土を運びながら、沈んでしまった地面が平になるよう盛り固めていった。80歳を過ぎたおばあさんまでが、シャベルを握り、レンガを持ち上げ、休むことなく作業している。なんて元気で逞しいのだろうと驚かされた。いまだ現役のおばあさんには負けられないとばかりに、ボランティアたちも声を掛け合い、歌いながら、土まみれになって体を動かした。
「きれいになったねぇ。これで一安心だわ」
新しい土が盛られ整えられた地面を見たご家族の言葉で、ボランティアたちの疲れはどこかへ吹き飛んでしまった。

 

●笑顔のリレー

十日町池谷のJENセンターでは、池谷での「農作業ボランティア」に参加している人たちと共に宿泊した。夜には池谷の人たちとの交流会も催され、星空を眺めたり、地酒をいただきながら、楽しいひとときを過ごした。深く刻まれた新潟中越地震の傷痕が徐々に消えつつある池谷は、とてものどかで静かで、優しい。こういう場所を“心のふるさと”と言うのだろうか。

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土砂でつまった水路に水が流れ出し、思わず歓声があがる

JENの「おはなし隊」は20回目の10月14日で終了した。その日は、十日町池谷の人たちと別山地区の地元の人たちとの交流会が、別山地区コミュニティセンターで行われたという。池谷も別山も昔から続くお祭りやお囃子があり、とても陽気な人たちだから、きっと楽しい催し物になったことだろう。
「別山地区の人たちとの交流を止めてしまうのではない」と、木山JEN事務局長は話す。JENはこれからも池谷を拠点に活動を続けていく。別山と池谷の人たちとの交流が深まるよう支援を続けながら、別山の人たちを引き続き見守っていくことになる。

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農作業ボランティアの人たちと一緒に池谷のJENセンターで

被災された各地には、さまざまな事情の人たちが存在するだろう。特に高齢者の現状は厳しい。そんな人たちをサポートできるボランティアが一人でも多く現われてほしい。
その地道な基盤作りを池谷や別山で進めてきたのがJENの活動だ。その成果を感じるのは、現場で出会うボランティアたちがイキイキと輝いているからだろう。

貴重な体験をありがとうございました。

(スタッフ・まー)

 

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