
<地球サミット(1992年)に青年の声を届けよう!>という想いから設立された国際環境NGO団体A SEED JAPAN(以下A SEED)。青年一人ひとりが、自分たちにできることで社会に環境問題を訴えていこうと、さまざまな活動に取り組んでいます。その取り組みの一つ、「ごみゼロナビゲーション」。様々なイベントやフェスティバルで生じたごみの分別をナビゲートすることによって、来場者自らが環境問題に取り組み、環境への意識を高めてもらうことを願いとして活動しています。
地球温暖化防止を訴えるコンサート“LIVE EARTH”での取り組みに参加しました。
国際環境NGO団体A SEED JAPAN
●参加型リサイクル活動
2007年7月7日。この日、世界7都市で同日に行なわれた地球温暖化防止を訴えるコンサート“LIVE EARTH”。その日本で開催されたコンサート会場で、来場者にごみの分別をナビゲートするボランティアに参加した。このボランティアはA SEEDが主体となり、「ごみゼロナビゲーション」の活動の一環として展開されていた。
体力にはちょっと自信がなかったが、休日の一日を利用してできるボランティアとして、気軽に申し込んだ。
事前説明会への出席がボランティア参加の絶対条件。夕方から開催された説明会には多くの人たちが集まっていた。中心の年齢層は大学生だが、中にはサラリーマン、主婦といった人たちもいた。
説明会では、「ごみゼロナビゲーション」の趣旨について説明があった。
毎年、夏になると全国各地でさまざまな野外音楽イベントが行なわれるが、終了後の会場は来場者が食べたり飲んだりしたごみが散乱し、大きな環境問題になっていた。その問題にA SEEDが取り組んでいるという。
会場で出されたごみを集めて捨てることは簡単だ。しかしそれでは一向にごみは減らない。そこで、来場者やイベントに関わるすべての人に対して、会場で廃棄されるごみの削減やリサイクルを一緒に考え、実践する「参加型」の活動を推進している。それが、「ごみゼロナビゲーション」だ。
青年が中心となって活動しているA SEEDでは、この「ごみゼロナビゲーション」を通して、「自分のことは、自分でできる」リサイクルキャンペーンを実施し、ボランティアに参加した若者や来場者の行動力や主体性を引き出し、自ら取り組む意識を育むことを大きな目的としている。
事前説明会に集まった人たちは、実にエコ活動に主体的に取り組んでいるようだ。質疑応答では、「リサイクルするにも、そのために生じるCO2が問題である」「リサイクルよりもリデュース(ごみを減らす)ことが大切」といった意見交換がなされ、その関心の高さに驚いた。と同時に、驚いているようではいけないんだと、今回の活動をきっかけに私自身ももっと身のまわりを見直そうと思った。
●9つに分別されるごみ
当日の具体的な活動は、会場内の4か所に設置された「ごみステーション」で、来場者に対して、ごみを9つに分別してもらい、リサイクルを呼びかけることだ。
9分別と、それぞれのリサイクル先を説明してもらった。
【1】生ごみ→堆肥
【2】紙食器→トイレットペーパー
【3】ミックスペーパー(汚れのついていない紙類)→トイレットペーパー
【4】バイオマスプラスチックカップ→バイオマスプラスチック製品
【5】ペットボトル→プラスチック製品
【6】ペットボトルのキャップ→建築資材
【7】割り箸→古紙
【8】廃プラスチック→固形燃料
【9】燃えるごみ→焼却して埋め立て
正直、こんなに細かく分別するのかと、驚いた。私の中の分別とは、燃えるごみ、燃えないごみ、ペットボトルの3分別ぐらいだ。でもそれぞれの分別先を聞いて、納得できた。面倒くさいと思いがちだが、ちょっとした手間で、ごみがさまざまな形でリサイクルされ生かされるのだ。
●“ピースキーパー”としての役割
説明会での大きな注意点としては、“代わりにやってあげないこと”だった。状況に応じてお手伝いすることは多々あるが、基本的には自分が出したごみを自分で分別することで、リサイクル・ごみの削減に対して意識を持ってもらうための活動なのだ。
だからといって、私たちボランティアが来場者よりも上の立場であるということは決してない。その逆もしかりである。「上から押し付けたり、命令するような言葉づかいや、下からお願いするような態度はやめてください」と説明を受けた。
来場者とボランティアがポジティブに、対等に接していくことで、会場の雰囲気をピースな空間に保つ“ピースキーパー”としての役割も担っているという。
以前、海岸清掃や町内のごみ拾いなどに参加したことがある私は、この「ごみゼロナビゲーション」の趣旨や活動内容を聞いて、とても新鮮に感じた。ごみ拾いが無意味とは思わないが、もっと根本的な問題である“ごみの投げ捨てをしない、ルールを守ってごみを捨てる”ということが解決されなければ、地球の環境がよくなるわけがない。当たり前のことだが、そんな日常の生活を見直すことが、一番大事な問題であると気づかされたのだ。
イベントに関係する多くの人が「ごみゼロナビゲーション」と出合い、一人ひとりが日常生活に持ち帰り、日々実践すれば、それは私たちが住む地球を守る大きな一助になる。
はじめは、<ごみの分別を呼びかけるだけなら、けっこう簡単だ>とのんきに考えていたが、自分の与えられた役割の無限の可能性に、責任と同時にやる気が湧いてきた。
7月7日に開催される“LIVE EARTH”コンサート。たった1日だけのボランティアだが、どんな出合いや発見があるのだろうか……。
(スタッフ・ソンミ)
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