
アロマテラピーの勉強に夢中になっている最中、あの新潟中越地震が発生しました。私は、少しでも被災者の方々のお役に立てればという思いから、ボランティア活動をしている友人たちと共に、新潟中越地震の救援活動に参加しました。
地震の影響で交通が麻痺しているなか、東京から車を走らせ新潟へと向かいました。高速道路を降りて、被災地に近づくにつれ、ブルーシートで覆われた建物や、崖が崩れて塞がれた道や、波打つように歪んだ道路が次から次と視界に飛び込んできました。
いたるところので道が寸断され、現地に入ることさえ困難を極めましたが、なんとか被災地に到着しました。
十日町を拠点に活動しているグループに参加した私たちは、指示を受けて被害の大きかった川口町の田麦山へ向かいました。車から降りて徒歩で廻ったのですが、今にも倒れそうな家屋が立ち並ぶ様を目の当たりにした私は、立ち尽くしたまま言葉を失ってしまいました。
「何かお役に立てれば」と考え被災地に駆けつけましたが、地震の想像を超えた恐ろしさに圧倒され、被災された方々の深い心の痛みを、推し量ることもできない自分自身の無力さを、痛いほど実感したのです。それでも、「何か自分にできることがあるはず」と思い直し、現地スタッフの方の指示に従いながら、できることを精一杯させてもらおうと心に決めました。
翌日は、新聞の配布、倒壊した家の片付け、水の配給、農作業、仮設住宅でのお手伝いなどを手分けして行なうことになり、私は、80歳ぐらいのご夫婦とその息子さんの住む農家に伺い、農作業のお手伝いをしました。あまり会話も弾まず、ひたすら作業をこなすだけの私でしたが、休憩時間にはお茶菓子を用意してくださり、地震発生時の状況や、その後の余震での出来事を聞かせてくださいました。
毎日を恐怖と戦いながら暮らしていることをあらためて知らされ、私は「時間が許す限りお手伝いさせていただこう」という思いで、一生懸命に作業に取り組みました。
私達のお茶菓子を買いにいくと言って、乳母車を押しながら出掛けていくおばあちゃん。大変なご苦労をしているにも拘らず、私たちに気をかけてくださるその姿に、思わず涙してしまいました。ほんの束の間のお手伝いでしたが、お別れの時も、ずっと手を振って見送ってくれました。
このボランティアは、アロマセラピストを目指す私にとって、その考え方のベースとなる貴重な体験でした。本当に喜んでいただくための配慮や気遣い。自己満足にならないための情報収集や自己鍛錬。何かの役に立つことの難しさと、少しでもお役に立てたときの喜びを学ぶ事が出来ました。
今現在でも、非難生活を送られている方が大勢おられると聞きます。すべての方々が一日も早く元の生活に戻れることを心よりお祈り申し上げます。 |