◆きっかけ ◆出発 ◆初めてのお産 ◆言葉の壁とマッサージ効果 ◆ヨルダン名所めぐり ◆平和への願い
◆生き方ファイル スペシャル
国際ボランティアを夢見て助産師になった上重江里さん。 国や民族の違いを超えた、たくさんの新しいいのちとの出会いを綴ります。
ヨルダンの公用語はアラビア語です。中には英語を話す人もいますが、私が通っていた病院を訪れる妊婦さんの大半はアラビア語を使っていました。私も、任期が終わりに近づくと片言のアラビア語を話せるようになってきました。 「ハマン?(トイレに行きたい?)」、「マイ?(水が欲しい?)」、「ブージャ?(痛い?)」、「マブルーク!(おめでとう!)」など、分娩に必須な単語は覚えました。でも、やはりアラビア語で会話ができないために制限されることも多くありました。
私にアラビア語を教えてくれた家族。 使いやすい言葉を選んで教えてくれた。
分娩の進行状況を説明したくてもアラビア語が分からず、信頼関係も築けません。私は何とか産婦さんに寄り添いたいと思い、日本で陣痛緩和によく行っている腰部マッサージを施しました。マッサージを行う習慣は、ヨルダンにはないらしく、私の姿は他のスタッフには不自然に映るようでした。けれど、陣痛に耐える産婦さんは〈ここにいてほしい〉と私にゼスチャーで訴えました。アラビア語の話せない私が喜びを感じる瞬間でもありました。最初の頃、自分がヨルダンに来た意味を考え、思い悩むこともありましたが、自分に「マブルーク!(おめでとう!)」と言える日が、訪れました。
言葉を覚えるには、 子供と一緒に遊びながらが一番楽しかった。
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