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一方、私は旅行を前にひとつの決心をしていました。思えば二人で京都にきたのは、私の高校合格祝いにと連れてきてもらって以来、約13年ぶりのこと。まだ幼かった私とは、話したくても理解できないことが多くあったと思います。苦労の絶えなかったその当時の母を思い浮かべ、(いまでは立派に成長した愛娘が母の胸の内をとことん聞き、時には涙を流し、そしてお互いの幸せを喜び合おう!)などと、勝手に盛り上がって京都にきたのです。

しかし実際、そんな機会はいっときもなく、ひたすら町中をてくてく歩き、お菓子をつまんだりおみくじを引いたり、お土産屋さんを冷やかして過ごしました。「辛い時期はこの先にきっと楽しい時が待ってると考えてきて、今がちょうどその楽しい時なのかもね。だからたっぷり味わっとかなきゃねー」と、あっけらかんと話す母。(私がいないとダメなんだから)と思いつつ生活してきた私には、ずいぶんひょうしぬけさせられる一言でしたが、旅が終わってみれば、体と気持ちのコリをほぐせたよい休暇になりました。また一緒に旅をしましょうね、お母さま! |